自分らしさを映す家。

こんにちは。住楽の家アドバイザーの小田です。
今日は「自分らしさを映す家づくり」について、あるご家族のエピソードを通してお話しします。

家づくりをしていると、「どんな間取りにしようか」「どんな素材を使おうか」といった“形”の部分に目が向きがちです。
でも本当に大切なのは、その家でどんな時間を過ごしたいのか。つまり“自分らしさ”をどう住まいに映し出すかだと感じています。
今回ご紹介するのは、そんな想いをまっすぐに表現されたご家族のお話です。

市内に住みながら、自然を感じる暮らしを

ご家族に初めてお会いした日、
「どんな家がいいですか？」と伺うと、ご夫婦が口をそろえてこう話してくださいました。
「市内に住みながらも、子どもたちに自然を感じさせてあげたいんです。」
お子さんはまだ小さな女の子。
仕事や学校、買い物の便利さを大切にしつつも、自然と触れ合える暮らしを求めるその言葉に、私たちも強く共感しました。
山口県東部の街なかは、少し歩けば海や山の風景が見える地域。
けれど、住宅街の中では自然を感じる機会が限られてしまうのも現実です。
「家の中にいても、光や風、緑を感じられる場所をつくりたい」
そこから、この家づくりが始まりました。

変形したひし形の土地に、“への字”の家を

現地に足を運ぶと、土地は少し変わった形をしていました。
道路に対して斜めに広がる“ひし形”の敷地。多くの人は「使いにくそう」と感じるかもしれません。
けれど、ご夫婦はその土地をとても気に入っておられました。
「この場所で、家族の暮らしをつくりたい」という確かな想いがありました。
その気持ちに応えるために、私たちは“土地に寄り添う”設計を考えました。
建物をまっすぐに配置するのではなく、敷地の角度に合わせて“への字”に曲げる。
その少しのひねりが、家全体に豊かな光と風を運び、どの部屋にいても自然の気配を感じられる家になりました。

子どもたちと育てる庭、実のなる木のある暮らし

この家のもうひとつの主役は庭です。
ご夫婦の「子どもたちが季節を感じながら遊べる場所をつくりたい」という想いから、小さな畑スペースを設けました。
さらに、庭の一角には“実のなる木”を植えました。
子どもたちは、その実をままごとの食材に見立てて遊びます。
女の子ふたりが庭で笑う声がリビングまで届きます。
そんな風景が、この家の日常です。
季節が巡るたびに緑の色が変わり、子どもたちの背丈も少しずつ伸びていく。
庭が、家族の成長をそっと映し出しています。

DIYと水槽が加わった“自分らしい暮らし”の進化

家が完成してからのご家族の暮らしも、とても印象的です。
ご主人は趣味のDIYで、家に合う家具づくりに挑戦。
休日にはお子さんと一緒に木を磨き、ペンキを塗りながら、家のあちこちに“自分たちの手の跡”を残しています。
棚やポスト、子どもたちのベッド。
それぞれに手づくりならではの温もりがあり、家の空気とやさしく調和しています。

最近では、新しい趣味として“水槽”も加わりました。
透明な水の中を泳ぐ小さな魚たち。
水面にリビングの光が反射して、壁にゆらめく影がとてもきれいです。
まるで家の中にもうひとつの自然が生まれたようで、ご家族も「見ているだけで癒される」と笑顔を見せてくださいました。
暮らしが“完成”するのではなく、日々の手しごとや小さな発見によって“育っていく”
それがこの家のいちばんの魅力です。

唯一無二の形が生んだ「豊かな暮らし」

「変形地だからこそ、できた形がありますね」と奥さまは話してくださいました。
この“への字の家”は、土地の個性を受け入れたからこそ生まれた唯一無二のかたち。
それが家族の個性とも重なり、世界にひとつだけの住まいになりました。

どの窓からも見える自然の景色、家族で手を加えていく庭、季節とともに変化する暮らし。
そのすべてが“自分たちらしさ”を映しています。

「好きなものに囲まれて暮らす」――
まさに住楽の家が大切にしている言葉そのもの。
この家の風景は、“自然とともに生きる豊かさ”を日々の中に感じさせてくれます。

家は、人生そのものを表現する場

住み始めてから数年。
お子さんが成長し、庭の木々が大きくなり、家族の時間が少しずつ積み重なっていく。
その変化のひとつひとつが、この家に深い味わいを添えています。
家は完成した瞬間がゴールではなく、暮らしとともに変化し続けるもの。
自分たちの手で手入れをしながら、日々を重ねることで“家族の物語”が刻まれていく。
それこそが「自分らしさを映す家」の本当の豊かさなのだと思います。

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自然と調和した設計や、暮らしを楽しむ工夫を実際にご体感いただけます。
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